ショートアニメーション千夜千本

短編アニメーション作品を紹介してゆきます。まだ見ぬ作品に触れる機会にして頂ければ幸いです。

『otokogi』かみやろん【121夜目】

このブログはマジで「何でもあり」なので、GIFアニメについても僕が知りうる範囲で取り上げてゆく。美術大学だったり、学生CGだったりみたいなオリジナルアニメーションのカルチャーとはほとんど違う文脈で、テレビアニメや一般大のアニメーション研究会に脈々と受け継がれているオルタナティブな「アニメーション」の系譜が確かにあり、当時の2chで「GIFアニメ職人」と呼ばれていたアーティストたちの作品は、今も探せばごまんと出てくる。かみやろんはその中でも一目置かれていた存在のひとりで、プロアニメーターとしての仕事も後にバリバリこなしてゆくことになる。

この『otokogi』は、かみやろん作品としても、そして「GIFアニメ」という(今の「GIFアニメ」ともまた違うさらにコアで)硬派な競技においてもかなり優等生的な存在だと思う。映画祭にも、ネットのバズにもひっかからずに、それでも毎日競い合ってネット上で(あるいは一般大のコミュニティなどで)腕を磨いていた、彼らの生きた証はここにある。