『コークスクリューバレンタイン』熱湯【21夜目】
インタラクティブな仕掛けで映像を2パターン見せるやり方は、ビデオ作品では少々誘導が難しいんだけれど、この作品は最初にふたつのボタンがあって、クリックしたほうが再生される仕組みになっていた……ので、とても入りやすかった。全く同じ内容のアニメーションで、「BGM版」と「セリフつき版」の二つを楽しめるという内容。もちろん「セリフつき版」のほうにギャグが詰め込まれている。いわゆる「映像で一言」の拡張版だけれど、最初からオチを出さずに、小出しでどんどん(とんでもない)情報が明らかになっていく様子が楽しい。そして、うまい。面白いなぁ……。
当時の2ちゃんねる「FLASH・動画板」には、季節毎や祝日毎に新作を発表するオンラインのイベント(お題、みたいな感じで)が有志で用意されていて、熱湯もこういったイベントに合わせて、ハイペースで作品をリリースしていた。この作品のテーマは「バレンタイン」だ。本当に、お手軽にアニメーションを発表していた、そして鑑賞することが出来ていた季節だったんだなあ、と思う。
何か、松本慶介(さん)の作風に似てる……。