ショートアニメーション千夜千本

短編アニメーション作品を紹介してゆきます。まだ見ぬ作品に触れる機会にして頂ければ幸いです。

『映像制作を助けてくれ』杉本【50夜目】

キリ番には大事な一本を選びたい。と思っていたらこれになってしまった。台無しだ。

熱狂のアニメーション上映イベント、「FRENZ」に出場するアニメーション作家・杉本による作品。めちゃめちゃラフな(というか、汚い(笑))絵で、社会人をやりながら趣味でアニメーションを作る憂鬱を巧みに描き出す。すごいのがこのグルーヴだ! 最初こそ丁寧に物語をイントロダクションするのに、繰り返されるシーケンスがやがて混在し、まるでリミックスみたいに、どんどんぐちゃぐちゃになっていく。その凄まじさたるや! 息が出来ないくらい笑いながら見ていると、思いがけず感心させられてしまうほどのセンスの良さなのだ。

もはやこれって前衛だよね? いわば、プログレッシブ・アニメーションだよね。音楽的な映像のセンス、笑わせる力だけでなく、共感させる能力も兼ねそろえた見事な作品。いま知られている以上の方に見て頂きたい内容だ。いやー、すごいね。あばばばばばばばばばばば!!!!!!!!!社会人には無理!!!!!!!!!!!!!