ショートアニメーション千夜千本

短編アニメーション作品を紹介してゆきます。まだ見ぬ作品に触れる機会にして頂ければ幸いです。

『ポンコツクエスト』松本慶祐【46夜目】


数あるコントアニメーションの中でも、言葉のセンス、そして細かな作り込みで群を抜く『ヤイヤイ森のコミー』の松本慶祐初商業作品であり、いきなり大ブレイクすることにもなった逸品。YouTube、BSでの放送も注目を浴びてはいたものの、これがAbemaTVで放映されるや否や一気に認知度が高まり、すごい勢いで人気作へと駆け上がっていった。

とにかく、この「第六章」を観てもらえばわかる。これだけで『ポンコツエスト』の凄まじさが伝わるだろう。どこか「上品」で愛らしいキャラクター、巧みな美術、言葉のセンスや計算された会話劇の心地よさを『コミー』から引き継ぎつつも、そもそもネタの爆発力が圧倒的に高まっていることをまざまざと感じさせられる。だいたいどの回から見てもめちゃめちゃ面白いのがすごい。『賭博』も『迷宮』も『紅一点』(最後で笑い死にそうになるぞ)もいいぞ。最新話からいきなり観ても、きっと楽しめるはずだ。

キャラクターが増えるにつれて、だんだんキャラのデザインがリッチになりつつあるんだけれど、そのセンスも益々磨きがかかっているような気がする。ほんとに絵がうまい方だ。

クロヌマかわゆす……。